資金 調達
運転資金は、企業の血液ですから、返さなくて良いのですよ。
事業再生局面での融資は原則、不可能です
ここでは、リスケ債務者が、今後の経営施策を探る基礎知識を提供します。
ジタバタしても始まらないから…。
銀行融資のリスケをした中小企業は今後、「事業再生計画」が義務づけ!
リスケ債務者の「追加融資」は、事業継続と銀行取引の正常化ができてから!
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 資金調達(銀行)の基本知識
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◆資金需要の発生原因

 中小企業の資金需要は、次の3つの「ヅレ」が原因で発生します
○(運転資金)営業収支のヅレ
   例えば、次の時は、資金が必要になります(資金需要が発生)。
   売上と仕入のサイト違いに拠る資金ショート(通常、支払が早く、集金は遅い)
   売上が伸びたとき、 在庫在留期間が延びたとき、 
   売掛回収サイトが長くなったとき、支払サイトが短くなったとき
   備考: 資金繰り表に拠る管理が必要です。
○(季節資金)季節的な収支のズレ
   定期的に、その季節(時期)になると、売上が増大して営業収支のヅレが起こるとか、
   変動費(人件費等)が急増するとかによる収支のズレ
○(設備資金)設備投資の出費と回収のヅレ
   設備購入の出費と、その投資効果としての営業利益増(償却費の増加による)の期間的なズレ

◆運転資金とは?

 運転資金の算出方法は、次の算式に拠ります。
  ① B/S(貸借対照表)からの算出
    所要運転資金 = 売上債権(売掛金+受取手形) + 在庫 - 仕入債務(買掛金+支払手形)
  ② 回転期間に基づく算出
    所要運転資金 = 月商×売上債権回収期間 +月商×在庫 - 月商×買掛債務回転期間)


◆運転資金の調達方法

   貸付名  内容  特記事項
 1  手形貸付 ・融資取引の第一歩
・貸付期間は、短期6ヶ月~長期12ヶ月(最長1年)

・種類
  ①約弁付
   イ)新規取引で取引開始をしたときの借入方法
  ②短期コロガシ
   イ)信用度が高い
   ロ)実質長期借入と区分される



・短期コロガシの扱いの相違
①メガ銀行の扱い
 手形の差替えだけで現物は動かない
②地銀その他の扱い(要返済)
  一旦は返済し、同日に「新規」の貸出し。
  従って一旦は返済が出来ないと延滞となる!
  実態は前日中に返済して置く要!
  (銀行は、朝一番で引き落とし)
 2  当座貸越  ・種類
  ①専用当貸(一般当貸)
    利息の取り方が、先取当貸(当貸口座による)
  ②赤残当貸
    利息の取り方が、後取当貸(当座預金による)
 ・期限の違い
  ①実行期限
   例: サイト3~6ヶ月の場合、
     サイト期限の3ヶ月前の実行を許容する。
     返済期限を超えた「貸し越し」となり得る
  ②完済期限
     或る期日が指定された場合、
     その期日に全額、返済を要する。


 
 専用当貸
 ・借入請求書による借入
  銀行は資金減が事前に分かる


・注意点
  イ)弾力運用が望ましい
   借りっぱなしにしない。
   極度額に張付かない
  ロ)権利はある


完済期限の扱い
 (手形貸付けと同様です)
  メガは、借入請求書の差替えのみで、現物は
  動かす必要はない。
  一方、地銀その他は、一旦、返済を要する

 3  割引手形  ・種類
 ①極度割引き(時期・与信により変わる)
  i)サイト縛り
   例:受取手形3ヶ月以内は許容、4~6ヶ月迄等
   ⅱ) 銘柄縛り
   例:A社OK、B社ダメ
     A社¥10M迄、B社¥3M迄
 ②単発割引き
 ・金利は低い
 有担保の与信だから








 4  支払承諾  ・輸入業者のL/C発行
 ・代理貸付の債務保証 等
 
 5  証書貸付  ・運転資金
   許容期間は
   3年~5年が限度(貸付期間は2年以上)
・金利の形態
  ①変動金利
  ②固定金利
・金利スワップは、TIBORベースです
 ・固定金利には、
 内包型と外付型がある

 ・シンジケートローンの場合は、
   「ベコナンツ条項」に要注意

 6  社債・私募債  ・メリット
  対外的な信用度アップ
・デメリット
  繰上げ返済が不可。リスケ不可。
  コストが高い(手数料、保証料)。
 ・通常の借入と異なり、
 審査が煩雑です。

 備考: 『銀行取引推移表』は、銀行融資の更新の時は、必ず用意して行きましょう。   


◆運転資金の種類と返済原資
 
   運転資金の種類  内容  返済方法 返済原資 
1  経常運転資金  一般的な通常の運転資金  原則は短期(長期もある)  売掛金
2  増加運転資金  売上増に伴う仕入等に対応する資金  原則は短期(長期もある)  売掛金
3  季節資金  売上の季節変化に対応する資金  原則短期  売掛金、乃至営業収益
4  決算資金  決算賞与、配当等のための資金  6ヶ月(最長で1年)  売掛金、乃至営業収益
5  賞与資金  夏・冬等の賞与に対応する資金  6ヶ月  売掛金、乃至営業収益
6  納税資金  納税(消費税は除く)の埋合わせ資金  6ヶ月  売掛金、乃至営業収益
7 (本部決済)赤字補填資金  赤字の埋め合わせ資金  銀行本部決済に拠る  売掛金、乃至営業収益
8 (本部決済)焦付補填資金  売掛貸倒の資金ショート分の埋め合せ 本部決済に拠る(原則長期)   売掛金、乃至営業収益

 備考: 上記第7項、第8項は、本来運転資金ではないが、行内稟議書において、「附記」をして、本部決済を仰ぐもの。
      本部からは「附記返し」として、回答が下される。例えば、運転資金を消して、赤字補填とする処理等々。

◆設備資金の調達方法

1.調達手法
 ① 自己資金(内部留保)
 ② エクイティ調達(増資)
 ③ デット調達(融資。証書貸付けが基本(社債組合わせの場合がある)
2.銀行への説明
 ① 必要性、見積もりの妥当性
 ② 設備投資後の事業展開イメージ
 ③ 生産・販売の計画
 ④ 資金・収支計画(据置の有無を織り込む)
 ⑤ 効果の検証(販売と資金収支のバランスを検証する)

◆ABL方式による資金調達

1. ABL(Asset Based Lending)とは?
  ABLとは、資産担保の(Asset Based)、貸出し(Lending)のことです。資産(Asset)は、不動産以外の動産を指します。
 つまり、資産のうち一部、流動性の高い資産だけですが、それを担保として借入を行うことができるワケです。

2. ABLの対象資産
  売掛金、在庫、設備等が対象になります。特に多いのは売掛金です。
 つまり、売掛金を担保にした銀行融資の途が開けたと云うワケです。

3. 制度としてのABL
  平成19年8月からABL制度が発足して、保証協会保証が利用できるようになっています。
 融資額の80%を保証することになっています。銀行は20%のリスクを抱える通常の保証協会保証と同一の保証割合です。

4. 現場での混乱
  資金調達の途が広がったワケですが、銀行側では、動産評価のスキルがなく、戸惑っている実態があります。
  売掛金は、月次推移表を提出しますので、お客様サイドでも、今までの融資の「いい加減さ」とは別の、通常の報告義務
 が課せられていいます。お客様(融資債務者)は、事前に売掛先(第三債務者)への通知(承諾)も必要です。

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